9月入学か、5月入学か

あっという間に立ち消えになった9月入学案。

前川喜平さんは、最初から「ムリです」と言っていて、なんでムリなのか聞いてみたかった気がします。

9月入学でなくても全然いいのだけれど、子どもたちが12カ月分の勉強を12カ月でギュウギュウ詰めでやるようになるのは避けてほしいです。

かといって、基本的な学力がちゃんとつかなくなるのも困ります。

道徳と小学校の英語とプログラミングは外してOKだと思うのだけど、たとえば算数とかは、ちゃんと理解できるように教えておいてもらわないと、後からわからなくならないか?と心配になります。

だから、簡単にムリとか言わず、いくつかの選択肢の一つとして、一番妥当性のあるものは残しておいてほしい。

というか、ほかの選択肢をきちんと提示することこそ、大事なことなんじゃないですかね?

私としては

 

1、単元を必要なものにしぼる。ムダな部分(道徳とか)は削る

 

2、5月入学案。入試と卒業と入学を1〜2カ月ほどずらす

 

3、9月入学案

で、9月入学案が一番複雑なので、ちょっと長めになります。

0年生案というのが基本ですが、現小1年〜高3年までは来年9月に進級・進学とします。

保育園、幼稚園生は4月に進級。

来年3月に卒園した子たちは0年生になって、9月に1年生が2年生に進級したら、新1年生になります。

その次の年から、園児たちも9月に入園・進級して、年長さんは8月に卒業します。

問題は、保育園児の0〜2歳児クラスを前半組(4〜8月生まれ)と後半組(9〜3月生まれ)に分けて、ゆっくり同学年を組み替えていくことです。

そうしないと、大きな子たちの同学年を急にバラバラにすると、いじめや劣等感などを生みやすくて、クラス作りがしにくくなるからです。

0〜2歳児だけ、前半組は9月進級、後半組は4月進級というように、2グループに分けて入れ替えてしまいます。

そうすると、卒園するころには、同学年は9月生まれ〜翌年8月生まれとなり、6歳入学で7歳に進級に戻ると思います。

保育園入園は、4月入園と9月入園を両方やったらいいと思います。

次に、大学は、いまの大学1年生が卒業するまでは3月卒業に固定します。

いまの高校3年から、9月入学、9月進級、8月卒業にします。

その4年ほどの間に、各企業の就活と入社の時期を移行していきます。

卒業してから入社までの間などはインターンとして雇う方法もあるんじゃないですかね。

入社以外の社会システムは変更しなくてもすむんじゃないかと思います。

0年生導入のときは、教員を増員しなくてはいけません。

その増員した分を、そのまま、1クラスの子どもの人数を減らして、採用しつづけることが大事だと思います。

教員は、もっと増員して、1クラスの人数を少人数制にすることこそ、世界のスタンダードです。

私が本当にやってほしいのは、月を海外に合わせることではなく、教育水準を世界のスタンダードに合わせることなんですよね。

空間も人員も時間も、もっとゆとりが必要です。

そのためには、教育予算は拡充するべきなのではないかと思います。

 

でも、0年生案は、どうやら潰れてしまったようですね。

結局、国民の半数は反対しているわけで、そういう状況下では進められませんね。

実のところ、制度の案に対する反対というよりも、失敗するとツケを下の者たちに押し付けてくるリスクがあるからこその反対なんじゃないですかね。

実際、突然の休校要請のために、現場の教師や教育委員会はえらい目に遭ったわけです。

もう、余計なことはしてくれるな、という心境なのだと思います。

 

なので、9月入学案は、はい、消えました。

長々と読んでくださった方がいたとしたら、ごめんなさい🙏

 

では、2の5月入学案はどうでしょう?

これはいけると思いますよ。

仮に、すべての学年を5月に進級させるとしたら、春休みが有効活用できるようになります。

春休みの代わりの役目を果たすのがゴールデンウィークです。

そこまで大規模にしなくても、新1年生の入学だけを5月にする方法もあります。

そのとき、小学1年生も、0年生などとする必要はありません。

親が働く子の場合は、1カ月間、学童保育に行ってもらえばいいのです。

ほかの子たちは、4月いっぱいが実質的な春休みです。

子どもたちに短期間で詰め込んで、落ちこぼしを出し放題なんてことは、無しにしてほしいですよね。

きちんと策を練って、子どもたちが疲弊しない1年間にしてほしいと思い。